📝 この記事のポイント
- 最近、スマホの画面をスクロールするたび、なぜだか胸のあたりが重くなるのを感じていた。
- タイムラインには、キラキラと輝く「最高の瞬間」が洪水のように押し寄せる。
- 完璧な笑顔、おしゃれなカフェ、夢のような旅行先。
最近、スマホの画面をスクロールするたび、なぜだか胸のあたりが重くなるのを感じていた。タイムラインには、キラキラと輝く「最高の瞬間」が洪水のように押し寄せる。完璧な笑顔、おしゃれなカフェ、夢のような旅行先。みんな、本当に幸せそうで、まるで私だけがこの世界の隅っこで、くたびれた日常を送っているような気分になる。別に、誰かを羨んでいるわけじゃない。ただ、自分にはない「何か」が、そこには確かにあって、それが無意識のうちに、私の心をざわつかせていたんだと思う。この「ざわつき」の正体は一体何なんだろう? もしかして、私も無意識のうちに「誰かに認められたい」という気持ちに囚われているのだろうか。そんなことを考えていたある日、インターネットの広告で、ちょっと面白いガジェットを見つけた。「あなたの心の状態を可視化します」というスマートリング。もしかしたら、これを使えば、私の心のモヤモヤの正体がわかるかもしれない。藁にもすがる思いで、私はそのリングを手にすることにしたんだ。
最初の印象
小指にそっと乗るほどの小さなリングは、驚くほどシンプルで、ミニマルなデザインだった。普段アクセサリーを着けない私でも、これなら邪魔にならない。アプリをダウンロードして、すぐに連携設定を済ませた。画面には、心拍数や睡眠の質、活動量といった基本的な項目に加えて、「ソーシャルエンゲージメントスコア」なんていう見慣れない項目が表示される。「このスコアが高いほど、あなたのSNS活動が心の充足に繋がっています」という説明書きを見て、ちょっとドキドキした。なんだか、自分の隠れた感情が、この小さな輪っか一つで暴かれるような、不思議な感覚。でも、同時に、これでようやく自分の心の状態を客観的に見られるんじゃないかという期待で、胸がいっぱいになったよ。
実際に使ってみて
使い始めてすぐ、私はこのリングが示すデータに夢中になった。特に衝撃的だったのは、SNSに投稿した直後の心拍数の変化だった。例えば、頑張って作った手料理の写真をアップしたとする。投稿ボタンを押した瞬間、心拍数がグッと上がり、コメントや「いいね」が増えるたびに、私の興奮度はさらに高まる。この高揚感、まるで揚げたてのエビフライを目の前にした子供のように心が躍るんだ。すごく美味しくて、満足感がある。でも、数時間も経つと、その興奮はスッと冷めてしまい、次第に心拍数も落ち着く。そして、次の日にはまた、別の「エビフライ」を探しにSNSをさまよっている自分がいた。このリングは、私が表面的な「いいね」や承認にどれだけ依存しているかを、データとしてまざまざと見せつけてきたんだ。まるで、透明な鏡を覗き込んでいるようだった。
良かったところ
- 自分の感情を客観視できるようになったこと
以前は漠然と感じていた「SNS疲れ」や「承認欲求」が、リングの示すデータによって明確になったのは大きかった。感情の波を数値で見ると、「あぁ、今私、焦ってるんだな」「これは一時的な満足感に過ぎないな」と冷静に捉えられるようになったよ。
- SNSとの距離感を意識するきっかけになったこと
リングを着けてからは、無意識にSNSを開く回数が減った。投稿する前も、「これは本当にシェアしたいことかな?それとも誰かの評価が欲しいだけ?」と自問自答するようになったんだ。結果的に、本当に自分が伝えたいことだけを厳選して発信するようになった気がする。
- 真の満足とは何かを考えるようになったこと
データを通して、一時的な承認欲求が満たされても、本当の意味で心が満たされるわけではないと痛感した。それは、SNSの外にある、もっと個人的で、温かい関係性の中に見つけられるものなんじゃないか、と考えるようになったんだ。
気になったところ
- データに囚われすぎると、かえってストレスになることも
最初は、リングの示すスコアや心拍数に一喜一憂しすぎて、かえって疲れてしまったことがあった。スコアが低いと「私って、SNS向いてないのかな」と落ち込んだり、無理に投稿数を増やそうとしてしまったり。あくまで参考の一つとして、うまく付き合うバランスが難しいと感じたよ。
- ガジェットなしでは落ち着かない依存性のようなもの
しばらく使い続けると、リングを着けていないと、自分の心の状態がわからなくて不安になることがあった。スマホ依存と同じように、データに依存してしまっているんじゃないかと感じた時もあったな。完全に手放すのは、まだちょっと勇気がいるかもしれない。
どんな人に向いてる?
このスマートリングは、私と同じようにSNS疲れを感じている人には、ぜひ試してみてほしい。自分の承認欲求と向き合いたい人や、デジタルデトックスを考えている人にもおすすめだよ。日々の感情の揺れを客観的に見つめることで、SNSとの健全な関係を築くヒントが得られるはずだ。もちろん、データはあくまでデータ。でも、そのデータが、自分自身の心を見つめ直すきっかけになってくれることは間違いないと思う。
使い続けて4週間の今
使い続けて約4週間。正直、まだ完全にSNSとの「健全な距離」を見つけられたわけじゃない。でも、以前のように、他人のキラキラした投稿を見て落ち込んだり、自分の投稿の「いいね」の数に一喜一憂したりすることは、格段に減った気がする。リングのデータを見る頻度も、最初の頃より落ち着いたよ。今は、リングが示す情報を参考にしつつも、自分の心の声に耳を傾けることを一番大切にしているんだ。揚げたてのエビフライももちろん美味しいけれど、それだけじゃない、本当に心が満たされるような、内側からじんわりと温かくなるような幸せを、少しずつ見つけられるようになってきた。SNSはあくまでツール。それに振り回されるのではなく、自分の人生を豊かにするために、どう使うか。このリングは、私にその大切な問いを投げかけ続けてくれている、そんな存在になっているよ。
このスマートリングは、私の心を映す鏡だった。表面的な承認欲求という名の「エビフライ」だけを追い求めるのではなく、もっと深く、自分の内側にある本当の価値や幸せを見つけるための道しるべになってくれたんだ。私はこれからも、この小さなリングとともに、自分らしいSNSとの付き合い方を探し続けていこうと思っている。
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