📝 この記事のポイント
- 窓の外を流れる見慣れた景色は、なぜだかいつも以上に無機質に見えた。
- イヤホンから流れるノイズキャンセリングの音で、日常の喧騒を遮断しようと試みるけれど、心の中のざわめきだけは、どうしても消し去ることができない。
- 漠然とした不安、積み重なる疲労、そして何のために頑張っているのか分からない虚無感。
毎日、通勤電車に揺られながら、僕は思う。このままでいいんだろうか、って。窓の外を流れる見慣れた景色は、なぜだかいつも以上に無機質に見えた。イヤホンから流れるノイズキャンセリングの音で、日常の喧騒を遮断しようと試みるけれど、心の中のざわめきだけは、どうしても消し去ることができない。漠然とした不安、積み重なる疲労、そして何のために頑張っているのか分からない虚無感。ニュースサイトの見出しを眺めれば、AIの台頭だとか、環境問題だとか、未来を脅かす情報ばかりが目に飛び込んでくる。まるで氷の上に立っているような、頼りない足元で生きている気がしていたんだ。そんな日々の中で、僕は心の奥底に「氷解点」という、凍りついた感情が溶け出すポイントがきっとあるはずだと、漠然と感じていた。現実から少しでも意識を切り離し、自分を取り戻すために、何か新しいアプローチが必要なんじゃないかと、ずっと探し続けていたんだ。
最初の印象
そんなある日、ふとしたきっかけで「ジャーナリング」という言葉を知った。なんだか聞いたことはあるけれど、具体的に何をやるのかはよく知らない。ただ紙に思ったことを書き出すだけ、らしい。正直、最初は「え、それだけで何か変わるの?」って半信半疑だったんだ。だって、いつも頭の中はごちゃごちゃで、それをそのまま書き出したところで、さらに混沌とするだけなんじゃないか、と。でも、特別な道具もいらないし、誰かに見せるわけでもない、という手軽さに惹かれて、試しにやってみることにしたんだ。ノートとペンを用意して、最初の数日は「何を書けばいいの?」って手が止まることもしばしば。まるで真っ白な雪原に、一歩目を踏み出すような感覚だったな。
実際に使ってみて
始めてみると、これが意外と奥が深い。最初のうちは、その日の出来事とか、頭に浮かんだ単語をひたすら書き連ねていく感じだった。でも、何日か続けていくうちに、不思議とスラスラと言葉が出てくるようになってきたんだ。電車の中でのモヤモヤ、職場の同僚との小さなすれ違い、週末の計画、未来への不安、過去の後悔。本当に何でもあり。誰に見られるわけでもないから、変に飾ったり、まとめようとしたりしなくていい。ただ、その時の感情や思考を、そのまま書き出す。これが、想像以上に心地よかったんだ。手書きで文字を綴る行為自体が、デジタル画面ばかり見ていた僕にとって、新鮮な体験だったし、ペンが紙を滑る音や、インクの匂いさえも、どこか懐かしい安心感を与えてくれたんだ。
良かったところ
- 頭の中がクリアになる感覚
とにかく、頭の中が整理される。普段、思考って高速で飛び交っているから、一つのことを深く考える前に次の考えが浮かんだりして、結局何もまとまらない、なんてことがよくあったんだ。でも、文字として書き出すことで、思考が一旦停止して、可視化される。これによって、何が本当に気になっているのか、何が重要なのかが、はっきり見えてくるようになったんだ。
- 感情の正体に気づけた
漠然とした不安やイライラって、その原因が自分でもよく分からなかったりするじゃない?でも、書き出していくと、「ああ、これってあの時のあの出来事が原因だったんだ」とか、「実は自分はこんな風に感じていたんだ」って、自分でも気づいていなかった感情の奥底に触れることができるようになった。自分の心と対話しているような、不思議な体験だったよ。
- 新しい視点が見つかる
一つの問題に固執して、どうにもならなく感じていたことでも、書き出して客観的に眺めてみると、「あれ?もしかして、こう考えればいいんじゃないか?」とか、「こんな解決策もあるかも」って、新たな視点やアイデアが浮かぶことが増えたんだ。まさに、凍りついていた思考が溶けて、新しい道が見えてくるような感覚だった。
気になったところ
- 最初の習慣化が難しい
良かった点ばかり話したけど、正直、最初の数週間は続けるのがちょっと大変だった。毎日やるぞ!って意気込んでも、疲れている日や、特に書くことがないと感じる日もあったりして。三日坊主になりかけたことも何度かあるよ。でも、「完璧じゃなくてもいいから、とりあえず何か書こう」ってくらいのゆるい気持ちで続けるのがコツだと気づいてからは、だいぶ楽になったかな。
- 書く場所を選ぶ場合がある
電車の中とか、カフェとか、どこでもできるのがジャーナリングの良いところなんだけど、たまにすごく個人的な、誰にも聞かれたくないような内容を書きたい時もあるじゃない?そんな時は、やっぱり一人になれる場所で、落ち着いて書くのが一番だなと思ったよ。周りの目が気になっちゃうと、正直な気持ちを出しにくかったりするからね。
どんな人に向いてる?
僕が思うに、ジャーナリングはこんな人にピッタリだと思う。
- 頭の中が常にモヤモヤしていて、なかなか思考が整理できない人
- ストレスや不安を感じることが多く、心の安定を求めている人
- 自分自身の本当の気持ちと向き合いたいけれど、その方法が分からない人
- デジタル漬けの毎日から少し離れて、アナログな時間を大切にしたい人
- 特にこれといった趣味がないけれど、何か新しい習慣を始めてみたい人
要は、現代社会でちょっと立ち止まって、自分自身を見つめ直したい全ての人におすすめできると思うな。
使い続けて数ヶ月の今
ジャーナリングを使い続けて数ヶ月。今、僕の日常は以前とは少し違って見える。相変わらず電車の中は混雑しているし、ニュースサイトの見出しも刺激的だ。でも、心の中のざわめきは、あの頃よりもずっと穏やかになった気がするんだ。毎日ノートと向き合い、自分の心を書き出すことで、漠然とした不安が少しずつ具体的な形になり、それに対する対処法を冷静に考えられるようになった。
そして何より、「氷解点」という言葉の意味を、身をもって理解できた気がする。それは、僕がどこかに探し求めていた魔法のようなものではなくて、自分自身の内側にあったんだ。固く凍りついていた感情や思考が、ペンを走らせるたびに少しずつ溶け出し、透明な水となって流れ出す。心が軽くなり、未来への見方も、以前よりずっと前向きになったと感じているよ。
まとめると、ジャーナリングは、ただの「書き出す行為」じゃない。それは、僕たち一人ひとりが抱える心の氷を溶かし、本当の自分を取り戻すための、静かで力強い「内省の旅」なんだと思う。もし君も、日々の生活の中で立ち止まって、自分自身と向き合いたいと感じているなら、ぜひ一度、ノートとペンを手に取ってみてほしい。きっと、そこには君だけの「氷解点」が待っているはずだから。
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