私が『THE LAST OF US』で目撃した、究極の愛と残酷な嘘の結末

THE LAST OF USブルーレイコンプリート・ボックス ライフスタイル 実体験レビュー

📝 この記事のポイント

  • ※本記事は『THE LAST OF US(シーズン1)ブルーレイコンプリート・ボックス(4枚組) [Blu-ray]』の重大なネタバレを含みます。
  • この記事は、作品をすでに愛しているファンの方々と、その魅力を深く分かち合うために執筆しました。
  • この物語が突きつける、愛とエゴの境界線 ※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます THE LAST OF USブルーレイコンプリート・ボックスamzn.to¥9,8992026年2月10日 7:49時点 時点の価格詳細を見る 『THE LAST OF US』は、単なるポストアポカリプス・サバイバルドラマではありません。

※本記事は『THE LAST OF US(シーズン1)ブルーレイコンプリート・ボックス(4枚組) [Blu-ray]』の重大なネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。この記事は、作品をすでに愛しているファンの方々と、その魅力を深く分かち合うために執筆しました。

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この物語が突きつける、愛とエゴの境界線

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます

THE LAST OF USブルーレイコンプリート・ボックス

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『THE LAST OF US』は、単なるポストアポカリプス・サバイバルドラマではありません。これは、愛の名の下に行われるエゴ、そして絶望の中で見出される希望の物語です。パンデミックで娘を失い心を閉ざした男ジョエルが、人類の未来を託された少女エリーと出会い、アメリカを横断する旅路で疑似親子のような絆を育んでいく。しかし、その旅の終着点で彼が下した決断は、世界を救う「正義」ではなく、たった一人を守るための「身勝手な愛」でした。私たちは彼の選択を非難できるでしょうか? この物語は、視聴者一人ひとりの倫理観を根底から揺さぶる、重く、そして美しい問いを投げかけてきます。ブルーレイで何度も見返した今、改めてこの傑作が描いた魂の軌跡を、あなたと分かち合いたいのです。

全ての始まりと、衝撃の結末までの軌跡

物語は、謎の真菌パンデミックが発生した「アウトブレイク・デイ」から幕を開けます。ジョエルは混乱の中、愛する娘サラを目の前で兵士に射殺されるという絶望を味わいます。それから20年後。世界は冬虫夏草菌による「感染者」で溢れ、人々はFEDRAが支配する隔離地域で息を潜めて暮らしていました。運び屋として生きるジョエルは、ある取引から、反乱組織ファイアフライのリーダー・マーリーンに14歳の少女エリーを隔離地域の外へ運ぶよう依頼されます。

エリーは感染者に噛まれても発症しない「免疫」を持っており、彼女の存在こそがワクチン開発の鍵、つまり人類に残された最後の希望でした。最初はエリーをただの「積み荷」としか見ていなかったジョエル。しかし、パートナーのテスの壮絶な死を乗り越え、旅を続ける中で、二人の間には少しずつ信頼が芽生え始めます。道中で出会う人々との交流と悲劇的な別れ――心優しい兄弟ヘンリーとサムの死は、ジョエルにかつて守れなかった娘の姿を重ねさせ、エリーを守り抜くという決意を固めさせます。厳しい冬を越え、カルト集団との死闘を経て、二人の絆は誰にも壊せないほど強固なものになっていました。

ついに旅の目的地であるソルトレイクシティのファイアフライの病院に到着した二人。しかし、そこでジョエルは衝撃の事実を知らされます。ワクチンを作るためには、エリーの脳を摘出しなければならない、と。つまり、エリーの死が人類を救う唯一の方法だったのです。その事実を前に、ジョエルは迷うことなく銃を手に取ります。彼はマーリーンを含むファイアフライの兵士たちを皆殺しにし、手術台にいたエリーを救出。意識を取り戻したエリーに、ジョエルは「ワクチン開発は失敗した。免疫を持つ子供は他にも大勢いた」と嘘をつきます。物語のラスト、故郷へ向かう道すがら、エリーはジョエルに病院での出来事が真実かと問い質します。ジョエルはエリーの目をまっすぐ見て、再び嘘を誓うのです。その言葉を、エリーはただ「Okay」と受け入れるしかありませんでした。

魂を揺さぶる主要キャラクターたち

ジョエル (Joel)

パンデミック初期に娘サラを失ったトラウマから、心を閉ざし冷徹な現実主義者として生きてきた男。当初はエリーを「積み荷」として扱い、感情的な関わりを徹底的に避けていました。しかし、旅を通してエリーの強さと脆さに触れ、失ったはずの父性が再び彼の内で燃え上がります。特にヘンリーとサムの悲劇は、彼に「今度こそ守り抜く」という強い決意を抱かせました。最終的に彼が下した決断は、人類の未来よりもエリー一人の命を選ぶという、極めて個人的でエゴイスティックなものでした。しかし、それは20年前に娘を守れなかった父親の、魂の救済でもあったのです。彼の選択は愛かエゴか。その問いこそが、この物語の核心を突いています。

エリー (Ellie)

パンデミック後の世界で生まれ、愛する人を次々と失ってきた孤独な少女。隔離地域の外の世界を知らず、皮肉屋で口は悪いですが、その内には強い好奇心と人間への信頼を秘めています。当初はジョエルを信用していませんでしたが、共に死線を乗り越える中で、彼に父親のような愛情と絶対的な信頼を寄せるようになります。彼女の持つ「免疫」は人類の希望であると同時に、彼女自身を特別な存在として孤立させる呪いでもありました。物語の最後、ジョエルの嘘に気づきながらもそれを受け入れた彼女の表情は、彼への信頼と、自分の存在意義が失われたことへの虚無感が入り混じった、忘れられないものとなっています。

伝説となった神シーンを語り尽くす

シーン1: ビルとフランク、愛の物語 (第3話)

原作ゲームから大胆に脚色され、シーズン1を象徴するエピソードとなった第3話。ここで描かれるのは、孤独なサバイバー・ビルと、彼の罠にかかったフランクの20年にもわたる愛の物語です。最初は他人を拒絶していたビルが、フランクと出会い、共に食卓を囲み、ピアノを弾き、イチゴを育てることで、徐々に心を開いていく。絶望的な世界で、二人はささやかながらも満たされた人生を築き上げました。そして最期は、不治の病に侵されたフランクと共に、ビルも自らの命を絶つことを選びます。「お前は俺の目的だった」という言葉を残して。このエピソードは、本筋から外れたサイドストーリーでありながら、「何のために生き、誰のために死ぬのか」という作品全体のテーマを凝縮して描き切った、まさに神回。涙なしでは見られません。

シーン2: ヘンリーとサム、逃れられない悲劇 (第5話)

カンザスシティで出会った兄弟、ヘンリーとサムとのエピソードは、視聴者の心を最も深くえぐったシーンの一つでしょう。聴覚障害を持つ弟サムを必死に守る兄ヘンリー。ジョエルとエリーは彼らと協力し、つかの間の安らぎと希望を見出します。特に、エリーとサムがコミックを読んで笑い合う姿は、この過酷な世界に差し込んだ一筋の光のようでした。しかし、その希望は無残にも打ち砕かれます。感染者に噛まれてしまったサムは、翌朝、変わり果てた姿でエリーに襲いかかります。そして、ヘンリーは愛する弟をその手で撃ち殺し、絶望のあまり自らの頭を撃ち抜いてしまうのです。希望からのあまりにも残酷な転落。この出来事は、ジョエルにエリーを守るという決意をより強固にさせ、エリーには癒えることのない深い傷を残しました。この世界の非情さをこれでもかと叩きつけられる、忘れがたいトラウマシーンです。

シーン3: 最後の嘘、ジョエルの選択 (最終話)

物語のクライマックスにして、最大の問いを投げかけるシーン。ファイアフライの病院で、ジョエルはエリーの命と人類の未来を天秤にかけ、迷うことなくエリーを選びます。彼は医師を殺害し、マーリーンを撃ち、まるで機械のように兵士たちを排除していく。その姿は、エリーを守る父親であると同時に、目的のためなら手段を選ばない冷徹な殺人鬼にも見えます。そして、全てが終わった後、彼はエリーに「嘘」をつくのです。ジャクソンへ向かう丘の上、エリーが「今言ったこと、全部本当なの?」と真実を求める最後の問いを投げかける場面の緊張感は息を呑むほど。ジョエルは一瞬の逡巡ののち、「誓うよ」と嘘を重ねます。その嘘を受け入れたエリーの「Okay」という一言と、彼女の複雑な表情で物語は幕を閉じます。この結末は、単純なハッピーエンドでもバッドエンドでもありません。愛が引き起こした、最も残酷で美しい結末。この余韻こそが、『THE LAST OF US』を不朽の名作たらしめているのです。

なぜ私たちはこの物語に惹かれるのか

ポイント1: 徹底したリアリティと原作へのリスペクト

本作の魅力は、原作ゲームへの深いリスペクトにあります。象徴的なセリフやカメラアングル、キャラクターの仕草に至るまで、ゲームをプレイしたファンなら誰もが唸るほどの再現度を誇ります。しかし、ただの再現に留まらないのが本作の凄さ。原作では語られなかった部分、例えばビルとフランクの関係性や、パンデミック初期のインドネシアの様子などを丁寧に補完し、物語にさらなる深みとリアリティを与えています。感染経路をゲームの「胞子」から、より視覚的に恐ろしい「菌糸(テンタクル)」に変更した点も、実写ならではの素晴らしいアレンジ。原作ファンも初見の視聴者も、共に満足させる完璧な映像化と言えるでしょう。

ポイント2: 「感染者」よりも恐ろしい「人間の本性」

『THE LAST OF US』の世界で本当に恐ろしいのは、クリッカーやブローターといった感染者だけではありません。むしろ、極限状態に追い込まれた「人間」こそが最大の脅威として描かれます。圧政を敷く軍事組織FEDRA、無慈悲な略奪者たち、そして冬のエピソードで登場した、食人を行うカルト集団のリーダー・デイビッド。彼らは、生き延びるため、あるいは自らの歪んだ欲望のために、平然と他者を踏みにじります。この物語は、文明が崩壊した世界で、人間の善性がいかに脆く、悪意がいかにたやすく増殖するかを冷徹に描き出します。だからこそ、その中で見出されるビルとフランクの愛や、ジョエルとエリーの絆が、より一層輝いて見えるのです。

ポイント3: 繊細に紡がれる、疑似親子の絆

この物語の真の主役は、ジョエルとエリー、二人の関係性の変化そのものです。最初は互いに心を閉ざし、必要最低限の会話しか交わさなかった二人。それが、共に死線を潜り抜け、互いの弱さや過去を知ることで、少しずつ距離を縮めていきます。ジョエルがエリーに銃の使い方を教えるシーン、エリーが初めて見るキリンに目を輝かせるシーン、ジョエルが瀕死の重傷を負い、今度はエリーが彼を必死に看病するシーン。一つ一つの積み重ねが、血の繋がりを超えた、本物の親子にも勝る強い絆を育んでいく過程は、涙なしには見られません。最終的にジョエルが世界を敵に回してでもエリーを選んだのは、彼女がもはや「積み荷」ではなく、彼にとっての「娘」そのものだったからです。この感動的な絆の描写こそが、本作の魂と言えるでしょう。

よくある質問

Q1: この作品は誰におすすめ?

A: 「ゾンビものはグロテスクで苦手」という人にこそ見てほしい作品です。もちろん感染者との戦闘シーンはありますが、物語の核はあくまでも重厚な人間ドラマ。登場人物たちの心の機微や倫理的な葛藤が丁寧に描かれています。映画『ノーカントリー』や『ザ・ロード』のような、終末世界を舞台にしたシリアスな物語が好きな方には間違いなく刺さるはず。愛とは何か、正義とは何かを深く考えさせられる、大人のための傑作ドラマです。

Q2: 原作ゲームとの違いは?

A: 最大の違いは、第3話で描かれたビルとフランクのエピソードです。原作では、ビルは生存しており、フランクは既に亡くなっているという断片的な情報しかありませんでしたが、ドラマでは二人の出会いから別れまでを感動的に描き切りました。また、感染経路がゲームの「胞子」からドラマでは「菌糸」に変更され、感染者同士が菌糸ネットワークで繋がっているという設定が加えられたのも大きな違いです。これらの変更は、物語のテーマをより深く、映像的に面白くするための素晴らしい脚色と言えるでしょう。

Q3: 続編はある?

A: はい、すでにシーズン2の制作が正式に発表されています。物語は原作ゲームの続編である『The Last of Us Part II』をベースに描かれることが明言されています。シーズン1のジョエルの「嘘」が、二人の関係、そして彼らの未来にどのような影響を及ぼすのか。『Part II』は原作ファンの中でも賛否が大きく分かれる衝撃的な展開が待ち受けているため、シーズン2がどのような形で映像化されるのか、今から期待と不安が入り混じります。シーズン1の結末が、壮大な物語の序章に過ぎなかったことを思い知らされるはずです。

用語集

作品を理解するための用語集

冬虫夏草菌 (Cordyceps)
脳に寄生して人間を凶暴な「感染者」に変える真菌。パンデミックを引き起こした元凶。
感染者 (Infected)
冬虫夏草菌に寄生された人間の総称。感染の進行度によって様々な形態に変化する。
クリッカー (Clicker)
感染が進行し視力を失った第三段階の感染者。反響定位(音)で獲物を探し出す。
FEDRA (フェドラ)
パンデミック後のアメリカで隔離地域を支配する軍事組織。市民を厳しく統治している。
ファイアフライ (Fireflies)
FEDRAの支配に抵抗し、感染の治療法を探す反乱組織。エリーの身柄を追う。
ジョエル (Joel)
パンデミックで娘を失った生存者。ある事情から、少女エリーを目的地まで運ぶことになる。
エリー (Ellie)
感染に対する免疫を持つとされる14歳の少女。人類の希望として、旅をすることになる。
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