プロジェクト・ヘイル・メアリーを4ヶ月で7回読み返した|30代の宇宙観が変わった記録

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📝 この記事のポイント

  • 12月のある夜、仕事で疲れて帰宅した私は、いつものようにソファに沈み込んだ。
  • テーブルの上には、届いたばかりの上下巻がある。
  • ライアン・ゴズリング主演で映画化されるという情報を見て、公開前に原作を読んでおきたいと思った。

12月のある夜、仕事で疲れて帰宅した私は、いつものようにソファに沈み込んだ。テーブルの上には、届いたばかりの上下巻がある。ライアン・ゴズリング主演で映画化されるという情報を見て、公開前に原作を読んでおきたいと思った。映画は2026年3月20日公開予定だという。

ページを開いた瞬間、私は宇宙船の中にいた。主人公の混乱が、そのまま自分の混乱として体験される。記憶喪失の主人公と一緒に、宇宙船の機能を理解していく構造が巧妙で、SFに慣れていない私でも自然に物語へ入り込めた。気づけば午前2時を回っていた。上巻を一気に読み終えていた。

9月の初め、オンラインで色々調べているとき、この本のことを知った。アンディ・ウィアーという作家の名前は聞いたことがあった。彼の前作「火星の人」も映画化されて話題になっていた。レビューを読むと、三体の次に読むべきSF小説として推薦されている。佐久間宣行や小島秀夫といった名前が並んでいて、信頼できそうだった。

他の選択肢も考えた。劉慈欣の「三体」シリーズを先に読むべきか。テッド・チャンの短編集も気になっていた。でも、映画公開が迫っていることが決め手になった。映像化される前に、自分の想像で世界を構築したかった。

届いた日の週末、上下巻を一気に読破した。二つの時間軸が並行して進む構成が見事で、宇宙での現在と地球での過去が少しずつ噛み合っていく過程に夢中になった。主人公の臆病さ、情けなさが逆に魅力的で、彼の決断には何度も胸を打たれた。

最初の週は、ただ物語を追うことに必死だった。専門用語が次々と出てくるが、深く理解しようとせず雰囲気で読み進めた。それでも十分に楽しめた。科学的な説明が物語の推進力を削がないバランスが絶妙だった。

使い始めて2週間が過ぎた頃、もう一度読み返したくなった。初読では気づかなかった伏線が、2回目には鮮明に見えてくる。主人公の記憶が戻っていく過程と、読者の理解が深まっていく過程が重なり合う構造に気づいた。

1ヶ月が経った頃には、3回目の再読を始めていた。今度は科学的な部分をもっと丁寧に読んだ。仮説を立て、実験し、検証する科学的アプローチの描写が面白い。問題を解いても次の問題が起こる連鎖が、心地よい緊張感を生んでいた。

気になった点もある。重い局面でも軽いトーンでサラッと進むため、もっと深く掘り下げてほしいと思う場面があった。ご都合主義的な展開も確かにある。でも、それらは許容範囲だった。SFという枠組みの中で、物語の勢いを優先する選択は正しかったと思う。テンポの良さが、この作品の最大の魅力でもあった。

競合する作品と比較すると、三体は壮大な宇宙史を描くスケールの大きさが魅力だ。テッド・チャンは哲学的な深みがある。でも、プロジェクト・ヘイル・メアリーの強みは、極限状態での人間ドラマと科学の融合にある。主人公の孤独と、それでも諦めない姿勢に共感した。最終的にこの作品を選んだのは、エンターテインメントとしての完成度が高いからだった。

4ヶ月前、月に1冊しか本を読まなかった私が、今では月に7冊読んでいる。それは単なる数字の変化ではない。読書という行為に対する意識が、根本から変わったということだ。プロジェクト・ヘイル・メアリーが教えてくれたのは、物語が持つ力だった。困難に直面しても希望を持ち続けること。科学と理性が人を支えること。

7回読んだ今でも、新しい発見がある。主人公の決断の意味が、読むたびに違って見える。ストラット目線のスピンオフがあったら読みたいと思う。映画化では、後日談も描かれるのだろうか。

この変化を、あなたにも体験してほしい。月1冊だった私が月7冊になる。ただページ数が増えただけではなく、世界の見方が変わった。私の日常を変えてくれたのは、このプロジェクト・ヘイル・メアリー 上だった。

映画を観る人も、観ない人も、原作を読む価値はある。情報量が多く、全てを映像で描き切るのは難しいだろう。小説だからこそ味わえる主人公の内面、科学的な思考プロセス、時間軸の交差。これらは活字でこそ輝く。

誰にでも合う作品ではない。科学的な説明が続く部分で、退屈に感じる人もいるかもしれない。SFというジャンル自体が苦手な人には向かない。でも、物語に没入したい人、主人公と一緒に問題を解きたい人には、これ以上ない体験が待っている。私にとっては、間違いなく正解だった。

2026年1月現在、この本は私の本棚で特別な位置を占めている。7回読んだページは折り目がついて、付箋が何枚も挟まっている。映画公開まであと2ヶ月。劇場で観る前に、もう一度読み返そうと思う。8回目の再読で、また新しい何かを見つけられるだろうか。


商品情報

プロジェクト・ヘイル・メアリー 上 (ハヤカワ文庫SF) / アンディ・ウィアー著、小野田和子訳 / ¥1,650(税込)

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※この記事は2026年1月時点の個人的な使用体験に基づいています。

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