📝 この記事のポイント
- 待望の配信スタート!本国と同時の日本独占配信 2026年1月19日正午、HBO Max on U-NEXTにて、待ちに待った『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』が米国と同時配信されました。
- 『ゲーム・オブ・スローンズ』マニアの私にとって、この瞬間は特別です。
- なぜなら、これはジョージ・R・R・マーティンの小説『七王国の騎士』を原作とした、全く新しいタイプのウェスタロス物語だからです。
待望の配信スタート!本国と同時の日本独占配信
2026年1月19日正午、HBO Max on U-NEXTにて、待ちに待った『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』が米国と同時配信されました。『ゲーム・オブ・スローンズ』マニアの私にとって、この瞬間は特別です。なぜなら、これはジョージ・R・R・マーティンの小説『七王国の騎士』を原作とした、全く新しいタイプのウェスタロス物語だからです。
全6話構成の本作は、毎週1話ずつ配信される予定。日本語吹替版も2月23日に全6話一挙配信が決定しており、杉田智和がダンク役、釘宮理恵がエッグ役を演じます。『銀魂』コンビの掛け合いが、ウェスタロスでどう響くのか、今から楽しみでなりません。
物語の舞台:『ゲーム・オブ・スローンズ』の100年前
『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』は、本編の約100年前、そして『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の約100年後という、絶妙な時代設定です。具体的には209 AC(アエゴンの征服暦)から始まります。
この時代、ターガリエン家はまだ鉄の玉座を統治しており、”最後のドラゴン”の記憶が人々から消えていない時期。しかしドラゴンはすでに絶滅しており、かつての栄華の残滓だけが残る、独特の雰囲気が漂う七王国です。ブラックファイア家の反乱の余波がまだ残り、王位継承をめぐる暗闘が静かに進行している時代でもあります。
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ダンクとエッグ:運命の出会い
サー・ダンカン・ザ・トール(ダンク)
主人公は「長身のサー・ダンカン」と名乗る放浪の騎士、ダンク(演:ピーター・クラフィ)。彼の出自はキングズランディングの最下層地区フリーボトム。孤児だった彼は、ヘッジナイト(放浪の騎士)のサー・アーラン・オブ・ペニーツリーに拾われ、従士として育てられました。
身長は2メートルを超える大男で、武勇に優れながらも、読み書きができない無学な男。しかし、その心は純粋で、騎士道精神に溢れています。師匠の死後、本当に騎士叙任されたのか定かではないまま、「サー・ダンカン・ザ・トール」を名乗り、アッシュフォードの馬上槍試合に参加するため旅に出ます。
彼の個人紋章は「夕焼けの楡の木の上の緑の流れ星」。この紋章は、後に『ゲーム・オブ・スローンズ』でブライエニー・オブ・タースの家に保管されることになります。そう、ダンクはブライエニーの先祖なのです。ジョージ・R・R・マーティン自身が、ダンクとブライエニーの血縁関係を認めており、彼女の異常な身長と武勇、そして揺るぎない騎士道精神は、すべてダンクから受け継がれたものです。
エッグ(エイゴン・ターガリエン)
旅の途中で出会う坊主頭の少年エッグ(演:デクスター・ソル・アンセル)。当初、ダンクは彼を厩番と勘違いしますが、実はエッグの正体は──エイゴン・ターガリエン、メイカー王子の第四子です。
兄のディロンが馬上槍試合への参加を嫌がり、エッグの髪を剃り落として護衛から逃げ出させました。ターガリエン家の特徴である銀髪を隠すため、坊主頭にされたエッグは、庶民の少年として旅をすることになります。
しかし、この少年は並の子供ではありません。聡明で、七王国の政治や歴史に精通し、時にダンクよりも賢明な判断を下します。父メイカー王子から受け取った印章指輪をブーツの中に隠し持ち、いざという時の切り札としています。
そして、ファンなら知っている最大の秘密──このエッグこそ、後の**エイゴン五世「不可能王(アンライクリー)」**その人なのです。
『ゲーム・オブ・スローンズ』との決定的な繋がり
エイゴン五世の運命
エッグが「不可能王」と呼ばれる理由は、彼が王位に就くこと自体がほぼありえなかったからです。第四王子の第四子──王位継承順位は極めて低く、誰もが彼が王になるとは思っていませんでした。
しかし、数々の死と不運により、エッグは209 ACから約20年後に開催された大会議で王に選ばれます。興味深いことに、彼の叔父であり、『ゲーム・オブ・スローンズ』でジョン・スノウに登場するメイスター・エイモンも王位継承権を持っていましたが、メイスターの誓いを理由に辞退。こうしてエッグが王となったのです。
サマーホールの悲劇
ダンクはエイゴン五世の王の盾(キングズガード)に任命され、最終的には王の盾の総帥となります。しかし、259 ACに起きた「サマーホールの悲劇」で、王と総帥は共に命を落とします。
サマーホールはターガリエン家の離宮で、この日、家族が集まっていました。それは、エイゴン五世の曾孫ラエガー・ターガリエンの誕生を祝うためでした。しかし、エイゴン五世はドラゴンを復活させようと、炎術師とドラゴンの卵を使った実験を行い、それが大火災を引き起こしたと言われています。
詳細は謎のままですが、ダンクの英雄的行動により、多くの命が救われたとされています。そしてその炎の中で、デナーリス・ターガリエンの兄、ラエガー・ターガリエンが生まれました。
デナーリスとジョン・スノウへの系譜
エイゴン五世は、デナーリス・ターガリエンの曽祖父であり、ジョン・スノウの高祖父にあたります。本編では家系図が簡略化されており、エイゴン五世の息子ジェヘーリス二世が削除されているため、ドラマ版ではエイゴン五世が直接「狂王」エリス二世の父となっています。
つまり、私たちが愛したデナーリスやジョン・スノウの血統は、このエッグから続いているのです。
メイスター・エイモンとの絆
『ゲーム・オブ・スローンズ』の最も感動的なシーンの一つ──メイスター・エイモンが死の床で「エッグ…」と呼びかける場面。彼が呼んでいたのは、弟であるエイゴン五世、すなわち本作の少年エッグです。
エイモンはエッグの大叔父であり、共に成長した兄弟のような関係でした。エイモンが王位を辞退したことで、エッグが王になる道が開かれたのです。
原作小説『七王国の騎士』について
本作は、ジョージ・R・R・マーティンが執筆した中編小説シリーズ「ダンクとエッグの物語」を原作としています。これまでに3つの中編が出版されており、マーティンは最終的に10〜12作品を執筆する予定だと語っています。
シーズン1:『ヘッジ・ナイト』(1998年)
第1話は、師匠の死からアッシュフォードの馬上槍試合での「七人の戦い」までを描きます。この物語で、ダンクは高慢なエリオン・ターガリエン王子と衝突し、決闘裁判を申し込まれます。エリオンは「七人の戦い」を要求──7人対7人の騎士による大規模な決闘です。
エッグの助けを借りて、ダンクは6人の騎士を集めますが、最後の1人が足りません。そこに現れたのが、王位継承者ベイラー・ブレイクスピア王子。彼はダンクの側につき、戦いに参加します。
戦いの結果、ダンクは勝利しますが、ベイラーはエリオンの父メイカー王子の鎚矛(メイス)により致命傷を負い、死亡。この悲劇を経て、メイカー王子はエッグをダンクの従士として旅に出すことを許可します。
将来のシーズン:『スウォーン・ソード』と『ミステリー・ナイト』
シーズン2では、『スウォーン・ソード』(2003年)が映像化される予定です。これは干ばつに苦しむリーチで、オズグレイ家とウェバー家の水争いに巻き込まれる物語。ここでダンクはローハン・ウェバー(後にラニスター家の祖先となる)と出会います。
シーズン3では『ミステリー・ナイト』(2010年)が描かれるでしょう。これは結婚祝いの馬上槍試合に潜り込んだダンクとエッグが、ブラックファイア家の反乱陰謀を暴く物語。ここで二人は「血鴉」ブラインリヴァーと対面します。
マーティンは第4作『ウィンターフェルの雌狼たち』を執筆中で、ダンクとエッグがウィンターフェルを訪れる物語になる予定です。
『ゲーム・オブ・スローンズ』との違い:新しいアプローチ
小規模で親密な物語
批評家たちが一致して指摘するのは、本作の「スケールの小ささ」です。しかしこれは欠点ではありません。むしろ、壮大すぎて疲弊した視聴者への「口直し」として機能しています。
- ドラゴンなし
- 魔法なし(ほぼ)
- 複雑な家系図なし
- 地図による説明不要
- 近親相姦なし
- 性的暴行シーンなし
- 女性のヌードなし(男性のフルフロンタルはあり)
NPRのレビューは、これを「『ゲーム・オブ・スローンズ』嫌いのための作品」と評しました。ドラゴンやファンタジー要素を嫌う人々でも楽しめる、地に足のついた物語なのです。
コメディ要素とユーモア
『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』とは異なり、本作にはユーモアが溢れています。ダンクの不器用さ、エッグの生意気な態度、そして二人の軽妙なやり取りは、まるでバディ映画のよう。
第1話では、ダンクが突然の下痢に襲われるシーンがあり、これはマーティン自身も驚いたそうです。ショーランナーのアイラ・パーカーによれば、これは「リアリティを追求した結果」とのこと。
キャラクター重視の物語
The Hollywood Reporterは、本作を「より小規模で、より賢く、より面白く、より魅力的」と評しました。Varietyは「『アンドー』のようなアプローチ」と表現し、Slashfilmは「シリーズ最高傑作となる可能性を秘めている」と絶賛しています。
ピーター・クラフィとデクスター・ソル・アンセルの化学反応は、批評家の間で満場一致の称賛を受けています。二人の関係性は、『ゲーム・オブ・スローンズ』のアリアとハウンドを彷彿とさせると言われています。
批評家とファンの反応
Rotten Tomatoesスコア:87%
公開時点で、Rotten Tomatoesの批評家スコアは87%(55件のレビュー)、Metacriticは75点(29件)という好評価を獲得しています。「Certified Fresh(新鮮保証)」マークも取得しました。
ちなみに『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』はシーズン1が90%、シーズン2が84%だったので、やや控えめではありますが、堅調なスタートです。
賛否両論のファン反応
しかし、ファンの反応は分かれています。
肯定派:
- 「84%は十分に良いスタート。キャラクター重視の物語が素晴らしい」
- 「『ゲーム・オブ・スローンズ』の壮大さに疲れた人には完璧」
- 「第1話は素晴らしい。ダンクとエッグの化学反応が最高」
否定派:
- 「シーズン8の後では、95%と謝罪文がない限り、感情移入できない」
- 「『ゲーム・オブ・スローンズ』の壮大さが好きな人はガッカリする」
- 「Rotten Tomatoesは腐敗した政治家と同じくらい信頼できない」
興味深いのは、批評家の方がファンより好意的な傾向があること。これは、作品が従来の『ゲーム・オブ・スローンズ』ファンが期待するものとは異なるアプローチを取っているためでしょう。
制作の裏側
ジョージ・R・R・マーティンの関与
マーティンは原作・脚本・製作総指揮として深く関わっています。共同クリエイター兼ショーランナーはアイラ・パーカー、製作総指揮には『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のライアン・コンダルも名を連ねています。
監督はオーウェン・ハリスとサラ・アディナ・スミスが担当。制作の質は『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズと同等の水準を維持しており、馬上槍試合のシーンは特に評価が高く、視覚的な明瞭さと臨場感が称賛されています。
撮影地
撮影は北アイルランドのベルファストで2024年6月に開始されました。『ゲーム・オブ・スローンズ』の伝統を受け継ぐロケーションです。
日本語吹替版の魅力
2月23日に一挙配信される日本語吹替版は、豪華声優陣が参加しています:
- ダンク:杉田智和
- エッグ:釘宮理恵
- ベイラー・ターガリエン:てらそままさき
- メイカー・ターガリエン:志村知幸
- エリオン・ターガリエン:仲村宗悟
- デイロン・ターガリエン:小野大輔
- ライオネル・バラシオン:咲野俊介
- タンセル:Lynn
杉田智和と釘宮理恵の『銀魂』コンビによるコミカルな掛け合いが、ウェスタロスでどう響くのか、今から楽しみです。
マニアとして注目すべきポイント
歴史的人物への言及
劇中には、『ゲーム・オブ・スローンズ』本編で言及される歴史的人物が多数登場します:
- ライオネル・バラシオン:「笑う嵐」として知られる伝説的騎士
- ブラッドレイヴン:後に王の手となり、最終的には三つ目の鴉の前任者となる人物
- ティレル家、ラニスター家:各家門の若き日の姿
ブラックファイア家の反乱
背景には、ブラックファイア家の反乱が色濃く影を落としています。これはターガリエン家の庶子デイモン・ブラックファイアが起こした反乱で、七王国を二分した大戦争。この余波が本作の時代にも残っており、第二次、第三次の反乱への言及もあります。
細かな設定の継承
- ダンクの盾がタース家に保管されている設定
- ホーダーがダンクの子孫ではないかという噂(ウィンターフェルで囁かれている)
- ターガリエン家の近親婚の慣習への言及
- 「キングズガードの白の書」に記されたダンクの4ページにわたる武勇伝
『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』はなぜ重要なのか
ウェスタロスの新しい側面
本作は、これまでの『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズが描かなかった「庶民の視点」を提供します。貴族の陰謀ではなく、一人の騎士と少年の成長物語。戦争の大局ではなく、個人の誇りと友情。
これは、ウェスタロスという世界が多層的で豊かであることを証明しています。ドラゴンや魔法がなくても、人間ドラマだけで十分に魅力的な物語が紡げるのです。
『ゲーム・オブ・スローンズ』の原点回帰
初期の『ゲーム・オブ・スローンズ』が愛された理由は、壮大なスペクタクルではなく、緻密な人間関係と予測不可能な物語展開でした。本作は、その原点に立ち返ろうとしています。
シーズン8で失望したファンにとって、これは「もう一度ウェスタロスを愛する理由」を思い出させてくれる作品になるかもしれません。
未来への布石
マーティンが10〜12作品を計画していることから、本作は長期的なシリーズとなる可能性があります。ダンクとエッグの旅は、最終的にサマーホールの悲劇まで続くはず。その過程で、七王国の歴史を形作る重要な出来事に立ち会うことになるでしょう。
まとめ:今すぐ観るべき理由
『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』は、以下の理由で今すぐ観る価値があります:
- 『ゲーム・オブ・スローンズ』ユニバースの重要な歴史的時期を描いている
- デナーリスとジョン・スノウの先祖の物語である
- ブライエニー・オブ・タースの先祖ダンクの冒険が観られる
- メイスター・エイモンが愛した弟エッグの少年時代が観られる
- 壮大さに疲れたファンへの完璧な口直し
- 新しいタイプのウェスタロス物語の始まり
『ゲーム・オブ・スローンズ』マニアとして断言します。この作品は、ウェスタロスへの愛を再燃させる力を持っています。ドラゴンがいなくても、魔法がなくても、一人の騎士と少年の絆が、七王国の運命を変えていく──そんな物語の始まりを、一緒に見届けましょう。
毎週日曜(月曜正午)の配信が待ち遠しい。ダンクとエッグの旅は、今始まったばかりです。
配信情報:
- 字幕版:2026年1月19日より毎週配信(全6話)
- 日本語吹替版:2026年2月23日に全6話一挙配信
- 配信:HBO Max on U-NEXT独占
ゲーム・オブ・スローンズ(第一章~最終章)4K ULTRA HD コンプリート・シリーズ(30枚組+ブルーレイ ボーナス・ディスク3枚付)[4K ULTRA HD + Blu-ray]
冬来る前に、もう一度ウェスタロスへ。
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