📝 この記事のポイント
- 土曜の午後、小さな緑色の基板を手に取った。
- でも、その上には、Arm Cortex-A76が載っている。
- これが、私の新しい実験用マシンになるはずだった。
土曜の午後、小さな緑色の基板を手に取った。Raspberry Pi 5。手のひらサイズ。でも、その上には、Arm Cortex-A76が載っている。8GBのRAM。これが、私の新しい実験用マシンになるはずだった。
電源を入れる。LEDが点灯する。モニターに、Raspberry Pi OSのロゴが表示される。この瞬間、私は「小さなコンピュータの時代が、また一歩進んだ」と感じた。Raspberry Pi 4から、どれだけ進化したのか。それを、これから確かめることになる。
なぜ、Raspberry Pi 5を選んだのか
きっかけは、自宅サーバーの刷新だった。Raspberry Pi 4で動かしていたファイルサーバーが、徐々に重くなってきた。動画ファイルを再生すると、時々カクつく。「もっとパワーが欲しい」。そんなとき、Raspberry Pi 5の発表を知った。
スペックを見て、驚いた。CPUとGPUが、Raspberry Pi 4の2〜3倍。RAMとI/Oの帯域幅が約2倍。そして、PCI Express 2.0インターフェース搭載。これは、単なるマイナーアップデートではない。完全な進化だ。
他の選択肢も考えた。小型のミニPC。でも、拡張性がない。NUCのような製品。でも、高価だ。最終的に、Raspberry Pi 5 8GBという、コストパフォーマンスと拡張性を両立した選択肢に辿り着いた。
決め手は、PCI Expressポートだった。これがあれば、将来的にNVMe SSDを接続できる。ストレージ速度が劇的に向上する。そして、8GBのRAM。これだけあれば、複数のサービスを同時に動かせる。それが、この製品の魅力だった。
届いたその日:意外な熱さ
金曜の夜、仕事から帰ると、小さな箱が届いていた。開封する。緑色の基板。40ピンのGPIOヘッダー。USB 3.0ポート2つ、USB 2.0ポート2つ。HDMI出力2つ。そして、新しいPCI Expressコネクタ。
最初のセットアップを始める。microSDカードにRaspberry Pi OSを書き込み、挿入。電源を入れる。起動は速い。Raspberry Pi 4より、明らかに速い。デスクトップが表示されるまで、約30秒。
でも、すぐに気づいた。熱い。かなり熱い。手で触ると、CPUの部分が熱を持っている。「これは、冷却が必要だ」と直感した。
週末、すぐにヒートシンクとファンを注文した。レビューで「ファンレスケースが良い」という意見もあった。EDATEC-ED-PI5CASE-BSという製品。でも、私はまず、簡易的なファン付きケースを試すことにした。
最初の1週間:性能の確認
最初の週末、私はこのRaspberry Pi 5の性能をテストした。まず、Webブラウジング。Chromiumを開き、複数のタブを開く。YouTube動画を再生。4K動画も、スムーズに再生できる。Raspberry Pi 4では、時々カクついていた。でも、これは違う。
次に、Python環境のセットアップ。VSCodeをインストール。簡単なスクリプトを書いて実行。処理速度は、予想以上だ。データ分析用のライブラリも、問題なく動く。「これは、Python専用機として十分使える」と感じた。
土曜の夜、サーバーとしてのテストを始めた。まず、ファイルサーバー。Sambaをインストールし、ネットワーク共有を設定。外付けHDDを接続。ファイル転送速度は、Raspberry Pi 4の約2倍。USB 3.0の恩恵を、ここで実感した。
日曜の午前中、動画サーバーのテストをした。Plexをインストール。リビングのテレビで、動画を再生。2倍速再生も試した。音声も、問題なく聞き取れる。Raspberry Pi 4では、2倍速にすると音声が聞き取りづらかった。でも、これは違う。処理能力の向上を、ここでも実感した。
1ヶ月目:24時間稼働の開始
1ヶ月が経つ頃には、このRaspberry Pi 5は私のホームサーバーとして、24時間稼働していた。ファイルサーバー、動画サーバー、そして軽いWebサーバー。すべてを、この小さな基板がこなしている。
平日の夜、外出先から自宅サーバーにアクセス。ファイルをダウンロード。速度は十分だ。Raspberry Pi 4のときより、明らかに安定している。
週末、もう1台のRaspberry Pi 5を購入した。こちらは、実験用だ。新しいサービスを試すとき、メインサーバーを止めたくない。だから、実験用の環境が必要だった。2台目を使って、新しいサーバー構築の勉強を始めた。Docker、Kubernetes、CI/CDパイプライン。学ぶことは尽きない。
冷却についても、試行錯誤した。最初のファン付きケースは、うるさかった。特に夜、リビングに置いていると、ファンの音が気になる。そこで、ファンレスケースに変更した。EDATEC-ED-PI5CASE-BS。CNC加工されたアルミケース。これが、驚くほど効果的だった。通常時は45℃、動画再生時でも55℃程度。静音で、冷却も十分。
発見と試行錯誤:SSD起動の挑戦
使い始めて1ヶ月半頃、ある挑戦を始めた。NVMe SSD起動だ。PCI Expressポートを使って、SSDを接続する。OSをSSDから起動すれば、速度が劇的に向上するはずだ。
最初は、苦労した。SSDを全く認識しない。ファームウェアの設定、ブートローダーの更新。いろいろ試した。でも、認識しない。「ハズレ個体を引いたのか」と不安になった。
でも、諦めなかった。フォーラムを読み、設定を見直した。そして、ある日、突然認識した。特に難しい設定はしていない。ただ、ファームウェアを最新版にして、再起動しただけだ。SSDから起動したRaspberry Pi 5は、別物だった。起動時間は約10秒。アプリケーションの起動も、一瞬だ。
もう一つの発見は、バスパワーの問題だった。レビューにあったように、個体によっては電力不足が発生する。私の1台目は問題なかったけれど、2台目は、複数のUSB機器を接続すると不安定になった。補助電源を追加することで、解決した。これは、知っておくべき情報だった。
2ヶ月目:周辺機器とケースのDIY
2ヶ月目に入ると、周辺機器とケースのDIYに夢中になった。Raspberry Pi 5用の製品は、驚くほど豊富だ。新製品も、頻繁に出る。それを見るだけでも、楽しい。
3Dプリンタで、カスタムケースを作った。LEDを組み込んで、稼働状態を視覚化。ファンの配置も、最適化した。このDIYの過程が、何より楽しかった。
カメラモジュールも試した。監視カメラとして、5台を常時録画。すべてのストリームを、Raspberry Pi 5が処理する。Raspberry Pi 4では、2台が限界だった。でも、これは5台を余裕でこなす。処理能力の向上を、ここでも実感した。
完璧ではない、でも
もちろん、Raspberry Pi 5には欠点もある。発熱は、無視できない。冷却対策は必須だ。ファンレスケースでも、負荷が高いと60℃を超えることがある。
バスパワーの個体差も、問題だ。私の2台目のように、電力不足が発生する個体もある。これは、購入前に知っておくべきリスクだ。
技適マークの表示も、変更になった。以前は本体に印字されていたが、今は箱に記載されている。日本国内で使うなら、技適マークは必須だ。これは、必ず確認すべきポイントだ。
価格も、決して安くはない。8GBモデルは約18,000円。これに、ケース、電源、ストレージを加えると、3万円近くなる。でも、この性能と拡張性を考えれば、妥当だと思う。
このRaspberry Pi 5は、誰のためのものか
このRaspberry Pi 5が合うのは、明確だ。ホームサーバーを運用したい人。Pythonやプログラミングの学習環境が欲しい人。DIYが好きで、周辺機器をカスタマイズしたい人。そして、小さなコンピュータの可能性を探求したい人。
逆に、このRaspberry Pi 5が合わないのは、すぐに使える完成品を求める人だ。セットアップには、ある程度の知識が必要だ。トラブルシューティングも、自分で行う必要がある。そのハードルを越えられる人にこそ、この製品の価値がわかる。
私にとっては、間違いなく正解だった。ホームサーバーは安定している。実験環境も充実した。そして、DIYの楽しさを再発見した。
3ヶ月経った今
3ヶ月が経った今、2台のRaspberry Pi 5は私の生活に欠かせないものになった。1台目は、24時間稼働のサーバー。2台目は、実験と学習の環境。
先週、新しいプロジェクトを始めた。機械学習モデルのエッジ推論。8GBのRAMがあれば、軽量なモデルなら十分に動く。これが、また新しい可能性を開いてくれる。
友人が遊びに来たとき、このRaspberry Pi 5を見て驚いていた。「これで、こんなにいろいろできるの?」。そう、小さなコンピュータの可能性は、無限大なんだ。
これからも、この基板と共に
来週も、私はこのRaspberry Pi 5と共にいろいろな実験をしているだろう。新しいサービスの構築、周辺機器のDIY、そしてプログラミングの学習。すべてを、この小さな基板がサポートしてくれる。
小さなコンピュータの可能性が、また広がった。それは、もう趣味の領域を超えている。実用的なツールだ。そして、私の学習と創造の相棒だ。それは、まだ続いている。
商品情報
Raspberry Pi 5 8GB / Broadcom BCM2712 SoC、Arm Cortex-A76 CPU、Broadcom VideoCore VII GPU、8GB RAM、デュアルバンド 802.11ac Wi-Fi、Bluetooth 5.0、USB 3.0×2・USB 2.0×2、PCI Express 2.0、40ピンGPIO、技適マーク取得済 / ¥18,498(税込)
本記事は、個人的な使用体験に基づくものです。
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