📝 この記事のポイント
- 「アプリをダウンロードしてください…残り3分」 2025年10月23日、午前7時57分。
- 私はリビングのソファで、新品のスマートウォッチを前にスマホの画面を5秒おきに確認していた。
- 「間に合う、はず」 そう自分に言い聞かせながら、箱から本体を取り出した。
「アプリをダウンロードしてください…残り3分」 2025年10月23日、午前7時57分。私はリビングのソファで、新品のスマートウォッチを前にスマホの画面を5秒おきに確認していた。同期完了予定は8時00分。仕事の準備を始めるまで、あと少し。 「間に合う、はず」 そう自分に言い聞かせながら、箱から本体を取り出した。ディスプレイは思ったよりずっとスタイリッシュ。充電も済んでいる。さあ、あとはスマホと連携させるだけ。荷物棚に鞄を上げて、深呼吸。 8時01分、デバイスが動き出した。 さあ、始まった。私の人生で最もイライラする60分間が。
新しいスマートウォッチ。それは、日々の健康管理に「最も効果的なデバイス」であり、同時に「最も心臓に悪い初期設定」でもある。他のガジェットなら、すぐに使えるものも多い。PCなら、専門の店員さんが設定してくれる。でも、スマートウォッチは違う。一度手にしたら、設定の運命共同体。途中でつまづいたら、もう祈るしかない。そして、この新しい相棒との初期設定には、3つの「魔の難関ポイント」が存在する。
最初の印象
箱を開けた瞬間は、まさに宝箱を開けるようなワクワク感だった。マットな質感のバンドに、洗練されたデザインのディスプレイ。腕に装着してみると、想像以上に軽くてフィット感がいい。「これさえあれば、毎日がもっとスマートになる!」そう確信したんだ。専用アプリをスマホにダウンロードして、アカウントを作成するところまでは、まるでジェットコースターの加速地点のように順調だった。早く健康データを見たい、通知をスマートに受け取りたい、そんな期待で胸がいっぱいだった。
実際に使ってみて
いざ、ペアリングと設定のフェーズへ。ここからが「私の人生で一番長い時間」の始まりだった。まずはアプリとの連携。ここまではまだ良い。次にプロフィール入力。身長、体重、年齢、性別……うん、これは仕方ない。でも、その後に続く項目が恐ろしかった。通知の優先順位設定、睡眠トラッキングの開始時間設定、アクティビティ目標の設定、心拍数異常時のアラート設定、支払い機能の登録……無限ループかと思ったよ。スマホのバッテリー残量がどんどん減っていく。
第一関門:アプリ連携の安定性(開始5分後)
デバイスとアプリを繋ぐ最初の試練。一応、青いインジケーターは「接続中」を示しているんだけど、全然進まない。まるで永遠に信号が青にならない交差点みたいだ。前の座席に座っている男性が、腕時計をチラチラ見始める。その仕草を見て、私もスマホの画面をチラ見。8時06分。大丈夫、まだ余裕、と言い聞かせる。でも、この時点で「スマホのバッテリー残量を見る癖」が始まる。そして、この癖は、設定が終わるまで止まらない。
第二関門:ファームウェアアップデート(開始20分後)
8時21分。ようやくペアリングが完了したと思ったら、次の画面に「ファームウェアのアップデートが必要です」の文字。前方に、赤い進捗バーがノロノロと動いているのが見える。「マジか、まだあるのか…」誰かが、小さく呟いた。車内に、微妙な緊張感が走る。さっきまでSNSを見ていた私が、スマホの画面を凝視し始める。隣の席のサラリーマンが、鞄から説明書を取り出して、トラブルシューティングを確認している。私も、ネットで「スマートウォッチ 初期設定 遅い」と検索する。完了:9時30分。現在:8時24分。あと46分。間に合う、よね…? 心の中で呟く。でも、進捗バーは、時速20%で、ノロノロと進んでいる。
第三関門:データ同期の不安定さ(開始40分後)
8時41分。ようやくアップデートが終わって、初期設定の完了画面が見える場所まで来た。でも、ここが最大の難関。初回データ同期の合流地点。ここで、必ず詰まる。前方には、アクティビティデータ、心拍数データ、睡眠データが、ぎっしり詰まっている。デバイスは、完全に停止した。車内の空気が、一気に重くなる。前の席の男性が、「ちょっと、やばいかも…」と呟く。隣の女性が、「私、9時20分までに家を出なきゃいけないんです」と、誰にともなく話しかけている。後ろの席の若い男が、「最悪、リセットすればいいか」と、自分を励ましている。私は、スマホのバッテリー残量を見る。8時46分。出かけるまで、あと24分。リセット…? でも、また最初から…? そう思った瞬間、同期が動き出した。
良かったところ
初期設定はまさに悪夢だったけれど、一度設定を終えてしまえば、このスマートウォッチは本当に素晴らしい相棒になったよ。
- デザインの良さ: まず何より、見た目がスタイリッシュ。どんな服装にも合うし、つけているだけで気分が上がる。これ、かなり重要だと思うんだ。
- 健康データの可視化: 歩数、心拍数、睡眠時間……これまで漠然としていた自分の体の状態が、数値として明確に見えるのは感動的。グラフで推移がわかるから、モチベーションもアップするんだ。
- 通知機能のスマートさ: スマホを取り出さなくても、手元でメッセージや電話の着信がわかるのは本当に便利。特に会議中とか、手が離せない時に重宝してるよ。
気になったところ
それでも、いくつか気になる点は正直あるんだ。
- 初期設定の複雑さと長さ: これはもう語るまでもないけど、あの初回体験は本当に勘弁してほしい。もう少しシンプルに、直感的に設定できるように改善してほしいな。説明書なしでサクッと始められるのが理想だよね。
- 特定のアプリとの連携不安定さ: 普段使っている健康管理アプリやカレンダーアプリとの連携が、たまにうまくいかないことがあるんだ。せっかく同期したのに、データが反映されてなかったりすると、またイライラの再来って感じ。
どんな人に向いてる?
このスマートウォッチ、僕みたいに初期設定で悶絶しても、最終的にその恩恵を享受したいっていう人にはぴったりだと思うよ。具体的には、
- 健康意識が高くて、自分の体をデータで管理したい人
- 多少のITリテラシーがあって、自力で設定を乗り越える忍耐力がある人
- スタイリッシュなデザインで、ファッションにも馴染むデバイスを探している人
- スマホを見る回数を減らして、スマートに通知を受け取りたい人
こういう人たちなら、初期のハードルを乗り越えて、このデバイスの良さを最大限に引き出せるはずだ。
使い続けて○週間の今
あの地獄のような初期設定を終えて、今ではすっかり私の生活の一部になっているスマートウォッチ。最初の苦労は忘れて、今ではすっかり「余裕派」になった私。朝起きてまず睡眠データを確認し、仕事中は通知に目をやり、夜には今日の活動量を見る。日常に溶け込みすぎて、つけていないと何か物足りなく感じるくらいだ。
でも、たまに新しいアプリをインストールしたり、ファームウェアのメジャーアップデートが来たりすると、またあの時の「ギリギリ派」に逆戻りしそうになるんだ。そして、同期が途切れたりすると、「絶望派」になりかけることもある。ガジェットとの付き合い方も、結局は人と人との関係と同じで、最初の出会いがどうであれ、時間をかけて信頼を築いていくものなのかもしれないね。
まとめ
結局、あの「人生で一番長い1時間」は、このスマートウォッチが最高の相棒になるための試練だったんだと、今は思える。もちろん、もっとスムーズに導入できれば文句なしだけど、その手間を乗り越えたからこそ、今はより一層、このデバイスへの愛着が湧いているのかもしれないね。もしあなたが、ちょっとした苦労を乗り越えてでも、スマートな生活を手に入れたいなら、このスマートウォッチ、きっと後悔はしないはずだよ。
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