📝 この記事のポイント
- 土曜の午後、キッチンで皿を洗いながら、私は吉田修一さんの声に耳を傾けていました。
- 正確には、プロの声優さんが朗読する吉田修一さんの『国宝 上 青春篇』です。
- イヤホンから流れる声は、登場人物の青年の痛みと情熱を乗せて、水の音と心地よく混じり合っていました。
土曜の午後、キッチンで皿を洗いながら、私は吉田修一さんの声に耳を傾けていました。正確には、プロの声優さんが朗読する吉田修一さんの『国宝 上 青春篇』です。イヤホンから流れる声は、登場人物の青年の痛みと情熱を乗せて、水の音と心地よく混じり合っていました。こんな風に「読書」するなんて、3週間前までの私には考えられなかったことです。
本を読みたい。でも、時間がない。このありふれた理由で、私は読書からすっかり遠ざかっていました。通勤電車では疲れて眠くなるし、帰宅してソファに座れば、手が勝手にスマホに伸びてしまう。週末だって、気づけば動画サイトをぼーっと見ているなんてことばかり。そんな自分に、心のどこかでずっとモヤモヤを抱えていました。友人と会うたびに「最近、何か読んだ?」と聞かれては、「いや、全然」と答えるたびに、少しだけ落ち込む。そんな日々が続いていたんです。そんなとき、たまたま見つけたのがAudibleというサービスでした。「耳で聴く読書」という説明を見て、正直なところ半信半疑でした。だって、本は目で読むものだと思っていたから。でも、もし音楽を聴くように本を楽しめるなら、この長年の悩みを解決してくれるかもしれない。そんな淡い期待を抱いて、30日間の無料体験に登録してみることにしました。
最初の印象
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国宝
アプリを開いて、何を聴こうか迷いました。ビジネス書もいいな、自己啓発も気になるな、なんて思いながら探していると、ふと目に留まったのが『国宝 上 青春篇』でした。映画化されて話題になった作品で、ずっと気になっていたけれど、文庫本で700ページ近くもあると知って、読み切る自信がなくて手を出せずにいたんです。でも、「聴くだけなら」という気軽さから、思い切って選んでみました。
ダウンロードして、再生ボタンを押した瞬間、私は驚きに包まれました。プロの声優さんの朗読は、ただ文字を読み上げる音読とはまったく違ったんです。登場人物ごとに声色が変わるのはもちろん、感情が豊かに乗せられている。まるでラジオドラマを聴いているかのような臨場感に、一瞬で物語の世界に引き込まれていきました。これはすごい、と素直に感動しました。
実際に使ってみて
『国宝』を聴き始めてからの私の生活は、少しずつ変化していきました。土曜の朝、コーヒーを淹れながら聴く。日曜の午後、洗濯物を畳みながら聴く。月曜の通勤電車で続きを聴いて、火曜の夜は寝る前のリラックスタイムに耳を傾ける。気づけば、たった1週間で700ページの大作を聴き終えていたんです。自分でも信じられないスピードでした。
Audibleを使い始めてから、「何もしていない時間」だと思っていた時間が、すべて読書の時間に変わっていきました。料理をしながら『カフネ』の世界に浸ったり、散歩しながら辻村深月さんの『傲慢と善良』を追いかけたり、ジムで汗を流しながらビジネス書から学びを得たり。意識せずに、週に平均12時間くらい、Audibleを聴いているんです。月に換算すると約50時間。以前の私なら、1ヶ月に1冊読めるかどうかだったのに、今は月に4冊以上の本を耳で楽しんでいます。
良かったところ
- 「ながら読書」で時間を有効活用できる
Audibleの最大の魅力は、家事や通勤、運動中など、これまで読書には使えなかった「隙間時間」を有効活用できる点です。手が塞がっていても、耳さえ空いていれば物語の世界に没頭できるのは、忙しい現代人にとって本当に画期的なことだと思います。
- プロの朗読で物語がより深く心に響く
声優さんの朗読は、文字で読むだけでは味わえないような感動を与えてくれます。『国宝』では、歌舞伎役者を目指す青年の葛藤や情熱が、声のトーンや間によってより鮮明に、より感情豊かに伝わってきました。誰かのレビューに「世界の解像度が上がる」と書いてありましたが、まさにその通りで、物語の世界がグッと深まるのを感じました。
- 読書へのハードルが下がり、習慣が身についた
以前は「読まなきゃ」という義務感と、読めない自分への嫌悪感がありました。でもAudibleなら、気軽に本に触れることができます。難しい本でも、まずは耳で聴いてみるという選択肢ができたことで、読書に対するハードルが下がり、自然と多くの物語や知識に触れる習慣が身につきました。
気になったところ
- 他の作業との両立が難しい時がある
家事をしながら聴いていると、集中力が途切れて内容が頭に入ってこない時がたまにあります。特に重要なシーンや、複雑な内容のビジネス書などは、後で少し聴き直す必要がありました。完全に没頭したい時は、他の作業をしない環境を作るのが一番ですね。
- 自分に合った再生速度を見つけるまで時間がかかる
Audibleには再生速度を調整する機能があるのですが、最初はどのくらいが自分に合っているのか探るのに少し時間がかかりました。早くしすぎると聞き逃してしまうし、遅すぎると逆に退屈に感じてしまうことも。数冊聴くうちに、自分にとって心地よく、かつ理解しやすいペースが見つかりました。
どんな人に向いてる?
もちろん、すべての人にAudibleが合うわけではないと思います。じっくり活字を読み込みたい人や、図やグラフを頻繁に見るビジネス書を読む人、メモを取りながら思考を深めたい人には、もしかしたら不向きかもしれません。
でも、私のように、
- 読みたい本はたくさんあるのに、なかなかまとまった読書時間が取れない人
- 通勤時間や家事の時間を、もっと有意義に使いたい人
- 目が疲れやすくて、長時間文字を読むのがつらい人
- プロの声優さんの表現力で、物語をより深く体験してみたい人
こんな人たちには、Audibleはぴったりのサービスだと思います。
使い続けて3週間の今
『国宝』を聴き終えてから3週間、私の生活にはAudibleが静かに溶け込んでいます。今では、仕事終わりの金曜の夜、部屋の電気を消してイヤホンをつけて、新しい物語に耳を傾けるのが最高の贅沢になりました。土曜の朝、コーヒーを淹れながら続きを聴くのも、すっかり私のルーティンの一部です。
Audibleを使い始めて、私は間違いなく以前よりも多くの物語に出会い、知識を吸収できるようになりました。『国宝』という素晴らしい作品との出会いが、私自身の世界を広げるきっかけになったと感じています。
これからもきっと、Audibleで新しい本を聴き続けているでしょう。そして、またどんな新しい世界と出会えるのか、今からとても楽しみです。
国宝
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