📝 この記事のポイント
- 電車はいつものようにぎゅうぎゅう詰めで、窓ガラスは外の冷たい空気を遮断していた。
- 今日のニュースアプリのトップ記事は、相変わらず景気の悪い話ばかり。
- AI失業者の増加、繰り返されるサイバー攻撃、そして、どこかの国でまた紛争が始まったらしい。
2025年12月15日。電車はいつものようにぎゅうぎゅう詰めで、窓ガラスは外の冷たい空気を遮断していた。スマホを握る手にじんわりと汗が滲む。今日のニュースアプリのトップ記事は、相変わらず景気の悪い話ばかり。AI失業者の増加、繰り返されるサイバー攻撃、そして、どこかの国でまた紛争が始まったらしい。もう見慣れた光景なのに、胸の奥がチクリと痛むのはなぜだろう。都内の小さなIT企業で働くエンジニアの僕は、毎日コードを書き、バグと格闘し、納期に追われる日々だ。満員電車に揺られ、オフィスに着けば、無機質な蛍光灯の下でキーボードを叩く。まるで機械の一部になったような感覚に陥ることが、たまにある。そんな僕が、最近手に入れたガジェットがある。「ココロストーン」と呼ばれるその手のひらサイズのデバイスは、僕の冷たい日常に、少しずつ温かい変化をもたらしてくれたんだ。これは、そんな僕と「ココロストーン」の物語。
最初の印象
初めて「ココロストーン」を見た時、正直なところ期待はしていなかった。その姿は、まるで冷え切った溶岩のようだったからだ。竹炭のような真っ黒なボディは無骨で、表面はザラザラとした質感。一見すると、ただの石にしか見えない。会社近くのコンビニでよく見かける、あの「ブラックメロンパン」を思い出したくらいだ。でも、不思議と手に取ってみると、その冷たい外見とは裏腹に、じんわりとした重みが心地よかった。説明書によると、これは単なる情報デバイスではないらしい。日々のデジタルデータから僕の心の状態を分析し、最適なタイミングで「心を休ませる時間」を教えてくれるという。そして、ストレスを感じると、手のひらにそっと微かな温かさや振動を伝えるというのだ。冷たい溶岩のような僕たちの心を、温かい手のひらで包み込むような存在になる、とコンセプトには書かれていた。
実際に使ってみて
僕は「ココロストーン」を常にポケットに入れて持ち歩くようになった。普段は存在を忘れてしまうほど静かだ。ところが、納期に追われ、深夜までキーボードを叩き続けていると、突然手のひらに握られた「ココロストーン」がほんのりと温かくなった。その温かさは、まるで誰かの温かい手が僕を包んでくれているかのようだった。その瞬間、僕はハッとしてスマホを置いた。ふと、昔の上司が言っていた「効率化は重要だが、人の温かさを忘れてはいけない」という言葉が頭をよぎった。その温かさに導かれるように、僕はいつもならSNSをだらだらと眺めてしまう時間に、カフェでコーヒーを飲みながら、ただぼんやりと窓の外を眺めるようになった。それは、デジタルな情報から遮断された、自分自身と向き合うための大切な時間になったんだ。
良かったところ
「ココロストーン」を使ってみて、僕が感じたのは主に次の3つだね。
- デジタルデトックスのきっかけをくれる
スマホ中毒気味だった僕にとって、手のひらの温かさは「そろそろ休憩だよ」という優しいサインだった。意識的にデバイスから離れる時間を作るようになったおかげで、情報過多で疲弊していた頭が少しクリアになった気がする。
- 自分自身の心に目を向けるきっかけになる
ストレスを感じた時に温かさや振動で教えてくれることで、僕は自分の感情や体調の変化に敏感になった。これまでは無理をしてしまいがちだったけど、「今、少し疲れてるな」と自覚できるようになったのは大きな変化だった。
- アナログな温かさや繋がりの価値を再認識させてくれる
手のひらで感じるその微かな温もりは、機械的な通知音とは全く違う、とても人間的な感覚だった。AIに仕事を奪われることを恐れるのではなく、AIにはできない人間ならではの価値、つまり「温かい手のひら」で差し伸べる優しさや、リアルな繋がりを大切にしたいと強く思うようになったんだ。
気になったところ
もちろん、万能ではないよ。気になった点もいくつかある。
- あくまで補助ツールであるという限界
「ココロストーン」は僕に気づきを与えてくれるけど、最終的に行動を変えるのは僕自身だ。物理的な温かさだけで、心の奥底にある孤独や不安が完全に解消されるわけではない。
- 習慣化には僕自身の意識が必要
ポケットに入れて持ち歩き、手に取るのを忘れてしまえば、その効果は薄れてしまう。せっかくの気づきも、意識的に行動に繋げなければ意味がないと感じたよ。
どんな人に向いてる?
僕と同じように、
- 日々のデジタル生活に疲れを感じている人
- 情報過多で自分の心が置き去りになっていると感じる人
- 効率だけでなく、心の豊かさや人間的な温かさを求めている人
こんな人にはきっと響くと思う。特に、仕事でデジタルデバイスと向き合う時間が長いエンジニアやクリエイターには、ぜひ一度試してみてほしいな。僕たちの「冷たい溶岩」のような日常に、ささやかな温かさをもたらしてくれるはずだから。
使い続けて数週間の今
「ココロストーン」を使い続けて数週間。僕は少しずつ変わってきた。スマホの通知をオフにする時間が増え、久しぶりに手紙を書くようになった。そして先日、会社からの帰り道、駅のホームで偶然、高校時代の同級生と再会したんだ。彼は地元の小さな町で農業を営んでいるという。彼の「土に触れていると、心が落ち着くんだ」という言葉や、採れたての野菜をくれた時の温かい笑顔は、デジタルな温かさとはまた違う、本物の温もりだった。僕が「ココロストーン」を通じて得たのは、単なるガジェット体験だけじゃない。情報に流される毎日から一歩立ち止まり、自分自身と、そして目の前の人との繋がりを見つめ直す時間だったんだ。
手のひらサイズの小さな石が、僕の心を少しずつ温めてくれた。冷たい溶岩のような僕たちでも、温かい手のひらを差し伸べることができる。そんな可能性を信じて、明日からも前を向いて歩いていこうと思う。
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