📝 この記事のポイント
- 徹夜明けの体にムチ打って、なんとかパソコンに向かっていたけれど、カフェインも糖分も、もう何の効果もない。
- 完全に思考停止モードに突入した私は、最後の望みを託して自宅を飛び出した。
- 深夜2時、外の空気は冷たいけれど、ひんやりとした風が少しだけ頭をクリアにする。
「もう無理」何度そう呟いただろうか。目の前には締め切りを明日に控えた原稿。徹夜明けの体にムチ打って、なんとかパソコンに向かっていたけれど、カフェインも糖分も、もう何の効果もない。完全に思考停止モードに突入した私は、最後の望みを託して自宅を飛び出した。目指すは、徒歩3分のコンビニ。深夜2時、外の空気は冷たいけれど、ひんやりとした風が少しだけ頭をクリアにする。ぼんやりと光るコンビニのネオンが、まるで灯台のように私を招いているようだった。エナジードリンクを買いに行くだけのはずが、自動ドアをくぐった瞬間、そこには昼間とはまるで違う「別の世界」が広がっていたのだ。それが、私がこの場所で得た、ささやかながらも確かな心の処方箋の始まりだった。
最初の印象
店内に入った瞬間、まず驚いたのは、そこにいる人々の「素顔」だった。昼間なら決して見せないような、飾り気のない、しかしどこか人間味あふれる光景が次々と目に飛び込んできた。レジ前には、パジャマにダウンを羽織った女性が、誰に聞かれているわけでもないのに、アイスクリームの組み合わせについて店員さんに熱弁している。「ストレスにはバニラとチョコミントの交互食いが最高なんです!」と力説する彼女の真剣な顔に、思わず吹き出しそうになった。そして雑誌コーナーでは、スーツ姿のサラリーマンが、少年ジャンプを真剣な顔で立ち読みしながら、小声で必殺技の名前を叫んでいる。「かめはめ波!」その声は確かに、彼の中に閉じ込められていた何かが解放される音だった。彼らが発する「ズレた」日常の音は、疲弊しきった私の心を揺さぶった。
実際に使ってみて
疲れた心でエナジードリンクを選ぼうとした時、隣でおばあさんがカップラーメンの棚をじっと見つめていた。「孫が『推しのラーメン』って言ってたけど、どれが推せるのかしらねえ」と独り言。思わず「それは多分『好きな』という意味ですよ」と声をかけると、「あら、推すって応援するって意味じゃないの? 私、ずっとラーメンを応援しなきゃいけないのかと思ってたわ」と、とびきりの笑顔を見せてくれた。その瞬間、私は肩の力が抜けるのを感じた。レジに並ぶと、前の大学生らしき男子が、ポテチ、コーラ、サラダ、そしてなぜか絆創膏を買っていた。「バランスが大事っすから」と友達に説明している姿に、どのバランスの話なのかは最後まで分からなかったけれど、なんだか妙に納得してしまった。
良かったところ
深夜のコンビニが私にもたらしてくれたものは、たくさんあった。
- 完璧じゃない日常に触れられる場所:
昼間の社会ではなかなか見られない、ちょっとおかしかったり、人間味あふれる人々の姿を見ていると、「完璧じゃなくてもいいんだ」と心が軽くなる。彼らの姿が、自分自身の不完全さを許してくれるような気がした。
- 心のデトックス効果:
誰かに見られているという意識が薄いせいか、みんなが少しだけ素直になっている。そんな空間に身を置くと、私自身も無意識のうちに肩の力が抜け、日中のストレスがじんわりと溶けていくような感覚があった。
- 自分だけのゆるやかな時間:
目的はエナジードリンクを買うことだけだったけれど、店内で過ごす数分間は、まるで時間がゆっくり流れる別空間。誰に気兼ねすることなく、ただその場の雰囲気に身を任せるだけで、不思議と心が満たされた。
気になったところ
もちろん、深夜のコンビニにもちょっとだけ「ん?」と思うことはあった。
- 衝動買いの誘惑:
心の解放感が強すぎるのか、ついついエナジードリンクと一緒に甘いものやジャンクフードまでカゴに入れてしまう。これも深夜コンビニの魔法なのかもしれない。
- たまに静かすぎる沈黙:
日によっては客が誰もいない時間帯もあり、シーンと静まり返った店内は、ちょっとだけ寂しさを感じることも。まあ、それがまた「深夜感」を演出しているとも言えるけれど。
どんな人に向いてる?
この深夜のコンビニ体験は、特にこんな人におすすめしたい。
- 日々の仕事や人間関係でストレスを感じている人
- 完璧主義で、少し肩の力を抜きたいと思っている人
- 面白い人間観察が好きな人
- 短い時間で気分転換をしたい人
使い続けて数週間の今
あの深夜2時の出会いから数週間が経った今、私の生活は大きく変わったわけではない。相変わらず締め切りに追われる日々は続いているし、徹夜だってなくならない。でも、深夜に疲弊しきった私がいるのは、もう絶望の淵ではない。あのコンビニという「心の処方箋」があることを知っているからだ。エナジードリンクを買って外に出ると、自動ドアの前で猫が堂々と座っていた。まるで「24時間営業お疲れ様です」と言っているような、貫禄のある佇まい。店員さんが「あ、また店長が来た」とつぶやく声が聞こえた。どうやら常連の猫らしい。
まとめ
深夜2時のコンビニは、単なるお店じゃない。そこは、完璧じゃない、ちょっとおかしな人たちが集い、互いの存在を許し合う、現代社会が忘れかけている「ゆるさ」に満ちた場所だ。私も含め、誰もがそこで少しだけ素直になれる。カフェインの力だけじゃない、心の奥から湧き上がってくるような元気をもらえる、そんな奇跡のような空間が、私の生活には欠かせないものになった。明日もまた、店長(猫)に会いに行こうかな。
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